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微笑みの人生

モナ・リサ ご存知のように、16世紀イタリアルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダ・ブィンチの名作「モナ・リサ」の微かな微笑みは、6百年過ぎた現在でも尚世の人たちに深く愛されています。
 眼差しと口元にあるやなしや仄かの微笑みを見るたびに、いつも幻想の空間に陥ってしまいます:モナ・リサの歯と歯並びはいったいどんな状態でしょうか?もし唇と上の前歯を少しでも露出すれば、その神秘な微笑は変わらないでしょうか?もしかして僅かな1mmでも露出すると、その神秘さは消えてしまうかも知れません。ひょっとしたら虫歯か歯並びの乱れでもあるかも?神秘さの面紗の裏には虫歯の穴が覗けるかも知れません。


法隆寺夢殿の秘仏 しかし、20世紀になると時代が変わって、自由解放の世紀に入りました。今まで結んでいる唇も神秘さの面紗とともに一気に解放されました。オードリー・ヘプバーンでも、マリリン・モンローでも、右4.5本、左4.5本の歯は唇のスマイルラインに沿って微かに露出していますね。口元が三日月のように光っています。
 もしレオナルド・ダ・ブィンチが21世紀に生きていれば、彼が描いた「21世紀のモナ・リサ」はどうなるでしょうか?上下唇は閉じたまま?開いている?その開きは1mm?2mm?それとも3cmの全開?開きは「mm」の単位しかないのに、5、6百年の時間もかかりましたとも言えるでしょう。時代の風貌と美的意識の変化は1mmの距離から広がっていきます。


オードリー・ヘプバーン マリリン・モンロー ことわざ「象由心生」の意味は:形象は心によって生じる。かりに綺麗な顔、綺麗な歯と歯並びが揃っても、善良聡明な心智と教養がなければ、その人独特の美を自然に表わすこともできません。あっても時分の花のようにやがて引いてしまいます。両者兼備は私たち努力の目標ではありませんか?これこそ神様が私たちに賜ってくださった永久の宝物ではありませんか?